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日本と海外の人気YouTuberの年齢層比較

日本と海外(主にアメリカ)のトップYouTuber(登録者数上位100位相当)について、年齢層の分布や平均年齢、世代別の傾向を比較します。ここで「YouTuber」とは個人またはグループで活動する動画クリエイターを指し、企業公式チャンネルなどは除外しています(音楽アーティストの公式チャンネルなども一般的な「YouTuber」からは除外)。各国とも2023~2025年時点での最新動向に基づきます。

目次

年齢層の分布と平均年齢

日本のトップYouTuber: 日本ではトップYouTuberの約7割が20代です。2018年時点の調査ですが、登録者数50万人以上のYouTuber 138人中、20代が101人と最多で、30代が29人、10代と40代が各4人という分布でした。この傾向は近年も大きく変わっておらず、平均年齢は20代後半前後とみられます。実際、日本を代表するYouTuberには20代が多く、例えば HIKAKIN は現在34歳(1989年生まれで30代前半)、はじめしゃちょーは30歳前後です。また近年急成長した ISSEI(いっせい)は1999年生まれで現在25~26歳、Junya.じゅんやは1994年生まれで30歳前後など、20代半ば~30歳前後の若手が中心です。一方で、日本でも10代以下のYouTuberも存在します。例えばキッズ系チャンネルの 「せんももあいしーチャンネル」(兄妹の日常動画)は開設当初出演していた子ども達が現在ティーンエイジャーになっていますし、「Kan & Aki's CHANNEL」のかんあき姉妹など小学生~中学生の子供が主役のチャンネルもトップ100に入っています。また40代以上の例では、ブームを起こしたピコ太郎(1973年生まれ)はアラフィフ、元SMAPの草彅剛(1974年生まれ)も40代でYouTube進出しています。ただしこの層は少数派で、日本トップ層では20代中心、次いで30代という分布です。

海外(主に米国)のトップYouTuber: 海外の人気YouTuberも主力は20~30代ですが、日本より幅広い年齢層が混在しています。最大の個人YouTuberである MrBeast(米国)は1998年生まれで現在20代後半、かつて世界一だった PewDiePie(スウェーデン)は1989年生まれで30代半ばと、トップクラスは20代後半~30代が多い印象です。平均年齢も30歳前後と推測され、こちらもミレニアル世代(20代後半~30代前半)が中心といえます。一方、海外トップ層には年少のYouTuberも目立ちます。例えば世界第2位の登録者を持つ Like Nastya(ロシア出身・米国在住)は2014年生まれで現在わずか9~11歳程度と、「最年少のインフルエンサー」として知られます。彼女のような子どもYouTuber(いわゆるキッズ系)が海外では上位に食い込んでおり、他にも Vlad and Niki(幼い兄弟が出演するチャンネル)や Kids Diana Show など、児童が主役のチャンネルがトップクラスの登録者数を持っています。一方で40代以上のYouTuberも海外には存在します。特に専門知識を活かしたクリエイターにこの傾向が見られ、例えば元NASAエンジニアの Mark Rober は1980年生まれで現在45歳と中年層ですが、自身の科学実験チャンネルが登録者数数千万の人気を博しています。さらに、海外の「トップ100」には有名音楽アーティストの公式チャンネル(例えばシャキーラやテイラー・スウィフト等、30~40代の歌手)も含まれます。ただしこれらは厳密には「YouTuber」というより既存の芸能人であるため、純然たるYouTuberに限れば20~30代が主体です。

以上をまとめると、日本・海外ともトップYouTuberの年齢層は20代が中心で、次いで30代が多く、10代や40代以上は一部に留まります。日本では特に20代後半~30歳前後に集中し、海外では20代から30代前半に加えて 10代以下の子供スターや40代の専門系YouTuberも混在する点が特徴です。

年代別の傾向比較

以下に日本と海外トップYouTuberの年齢層分布の概算を表に示します(上記の傾向と事例に基づく推定値):

年齢層日本のトップYouTuber層 (概算)海外(米国中心)トップYouTuber層 (概算)
10代以下5%程度(例: キッズチャンネルの子供)5~10%(例: Like Nastya 等子供YouTuber)
20代約65%(大半が20代後半)約50~60%(20代後半中心)
30代約25%(30代前半が多い)約30%(20代後半~30代前半が主力)
40代以上5%未満(ごく少数)5~10%(一部専門クリエイターや著名人)

のデータにもあるように、日本では20代が圧倒的多数を占めています。一方海外では、例えば9歳のLike Nastyaや10代のTikTok出身クリエイター、あるいは40代のMark Roberのように、日本より両端の年齢層の存在感がやや増す傾向があります。しかし両国とも中心世代は20代後半~30代前半であり、特に多くの人気YouTuberがZ世代後半からミレニアル世代に属しています。

類似点と相違点の分析

  • 共通点(若年成人層の中心性): 日本・海外ともにトップYouTuberの平均年齢は20代後半前後で、若年成人層が主流です。これはYouTubeが普及し始めた2010年代に10代~20代であった世代が、コンテンツ創作に乗り出して成功したケースが多いためです。視聴者層も10~30代が中心ですが、それに対応するように発信者側も20代が圧倒的多数を占めています。両国のトップクリエイターには学生~20代前半で活動を開始し、そのままキャリアにしている例が非常に多く見られます。
  • 日本の傾向: 日本のトップYouTuberは大学生~20代半ばでブレイクしたケースが多く、「ユーチューバー第一世代」と呼ばれるHIKAKIN(現在34歳)やはじめしゃちょー(30歳前後)らも当初20代前半で台頭しました。彼らが今30代になってきている一方、近年はTikTokなどショート動画出身の新世代(20代前半)も躍進しています。例として コムドット(男性5人組)は全員20代半ばで、数年前の結成当初は20歳前後でした。日本では10代のYouTuberは少なめで、トップ100に入るようなケースは主に親が運営するキッズチャンネルくらいです。また芸能人出身のYouTuberも増えていますが、多くは20~30代のタレントです(元SMAPの草彅剛など40代もいますが登録者数上位では少数)。総じて日本では若者中心で平均年齢はやや低めと言えます。
  • 海外(米国)の傾向: 海外トップYouTuberも若年層主体ですが、日本以上に多様な年代が活動しています。特に顕著なのがキッズYouTuberの存在感で、Like Nastya(現在小学高学年)やVlad and Niki(幼児と児童の兄弟)などは世界的な人気です。彼らは親のサポート下とはいえチャンネルの「主役」であり、グローバルでは小学生以下でもトップクラスの影響力を持ち得ることを示しています。一方で、米国発の長寿チャンネルでは開設当初若者だったクリエイターが現在30代半ば~40代となってなお人気を維持している例もあります。例えば2000年代末から活動するゲーム実況者の先駆者 Markiplier(1989年生まれ)は現在30代半ば、前述のMark Roberは40代半ばですが、いずれもトップレベルの登録者数を持続しています。さらに米国ではチームやファミリーで活動するチャンネルも多く、グループ内に年代差がある場合もあります(例:スポーツ系大企画で知られる Dude Perfect はメンバーが30代前半~半ば)。総合すると海外トップYouTuberの年齢分布は日本と大枠では似通っていますが、児童から中年まで幅広い世代がトップ層に顔を出す点で日本より分散していると言えます。

まとめ

日本と海外の人気YouTuberの年齢層を比較すると、共通して20代が中心であるものの、日本ではより年齢層が集中し、海外では上下に広がりがあることがわかります。日本のトップYouTuberは主に20代後半~30代前半の若者・若手社会人世代(平成生まれ世代)が占め、10代や40代はごく一部です。一方、海外(米国を中心とするグローバル)では同じく20~30代が多数派ながら、9~10歳の子供から40代以上のベテランまでが上位に存在し得る点で多様です。両者ともYouTube黎明期から活躍する“古参”の人気者は30代に達しつつあり、また新陳代謝で10~20代の新星が次々現れる構図は共通しています。全体として2020年代半ばのトップYouTuberの平均年齢は、日本・海外ともおおよそLate 20s(20代後半)からEarly 30s(30代前半)に位置すると考えてよいでしょう。今後もプラットフォームの成熟とともにトップクリエイターの年齢層がさらに多様化する可能性がありますが、現状では「若い大人」がYouTuber界の主役である点に日本と海外の差異はほとんどありません。その中で、日本はやや若手集中、海外は年少・年長層の存在感も相対的に高いという違いが見られます。

出典: 年齢分布データ(日本)、日本人YouTuber事例、海外YouTuber事例など。

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