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Giteaへの既存コードpushでrejectedエラーを解決する方法

Git
tama

既存のローカルプロジェクトをGiteaサーバーにpushしようとした際、「Updates were rejected because the remote contains work that you do not have locally」エラーが発生した。このエラーの原因と解決方法について記録する。

目次

再現環境

  • ローカル環境：macOS
  • Git：既存のローカルリポジトリ（masterブランチ）
  • リモート：Giteaサーバー（プライベートネットワーク内）
  • 接続方式：SSH

エラーの発生状況

実行したコマンド

# リモートリポジトリを追加
git remote add origin [email protected]:org/repository-name.git

# pushを実行
git push -u origin master

発生したエラー

To xxx.xxx.xxx.xxx:org/repository-name.git
 ! [rejected]        master -> master (fetch first)
error: failed to push some refs to 'xxx.xxx.xxx.xxx:org/repository-name.git'
hint: Updates were rejected because the remote contains work that you do not
hint: have locally. This is usually caused by another repository pushing to
hint: the same ref. If you want to integrate the remote changes, use
hint: 'git pull' before pushing again.
hint: See the 'Note about fast-forwards' in 'git push --help' for details.

エラーの原因分析

このエラーが発生する主な原因は、リモートリポジトリとローカルリポジトリの履歴が一致していないことである。具体的には以下のケースが考えられる。

最も一般的な原因

Giteaでリポジトリを作成する際に「Initialize with README」オプションを有効にしたため、リモートリポジトリに初期コミット（README.md）が存在していた。一方、ローカルでは既存のプロジェクトを独立してgit管理していたため、両者に共通の祖先コミットが存在しない状態となった。

その他の原因

  • 他の開発者が既にコミットをプッシュしている
  • 複数の場所から同じリポジトリにプッシュを試行している
  • リモートリポジトリが予期せず変更されている

解決方法

手順1: リモートの変更を確認

まず、リモートにどのような変更があるかを確認する。

git fetch origin
git log origin/master --oneline

手順2: 無関係な履歴をマージしてpull

以下のコマンドを実行して、無関係な履歴を統合する。

git pull origin master --allow-unrelated-histories --no-rebase

手順3: 競合の解決（必要な場合）

README.mdなどでマージ競合が発生した場合は、手動で解決する。

# 競合ファイルを編集後
git add .
git commit -m "Resolve merge conflicts"

手順4: 最終的なpush

競合を解決できたら、改めてpushを実行する。

git push origin master

予防方法

既存コードをpushする予定がある場合は、Giteaでリポジトリを作成する際に以下の自動生成オプションを無効にする。

  • README.mdの自動生成
  • .gitignoreの自動生成
  • ライセンスファイルの自動生成

新規プロジェクトを開始する場合は、以下の手順を推奨する。

  1. Giteaで空のリポジトリを作成
  2. ローカルでgit cloneを実行
  3. cloneしたディレクトリ内で開発を開始

この方法により、最初から履歴が一致した状態で開発を進められる。

技術的背景

--allow-unrelated-historiesオプションについて

Gitは通常、共通の祖先を持たないブランチ同士のマージを拒否する。--allow-unrelated-historiesオプションは、この制限を解除して無関係な履歴同士をマージすることを可能にする。

プルストラテジーの選択

git pullコマンド実行時に以下のエラーが発生する場合がある。

hint: You have divergent branches and need to specify how to reconcile them.

この場合は、マージ戦略を明示的に指定する必要がある。

# マージ戦略を使用（推奨）
git pull origin master --allow-unrelated-histories --no-rebase

# またはリベース戦略を使用
git pull origin master --allow-unrelated-histories --rebase

マージ戦略を選択することで、両方の履歴が保持されたマージコミットが作成される。

まとめ

このエラーは、Git初心者が既存コードをリモートリポジトリにpushする際によく遭遇する問題である。根本的な原因は履歴の不一致であり、--allow-unrelated-historiesオプションを使用することで解決できる。

今後は、リポジトリ作成時の設定に注意を払い、適切なワークフローを選択することで、このような問題を予防できる。特に、既存プロジェクトをGitで管理し始める際は、リモートリポジトリを完全に空の状態で作成することが重要である。

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