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「男が産めるのウンコだけ」福島瑞穂氏とフェミニスト集会の問題発言:ジェンダー平等を掲げる政治家の矛盾を問う

「男は黙れ」「男が産めるの…だけ」新宿フェミ集会波紋、福島氏参加も事務所は取材拒否 - 産経ニュース

2025年3月9日、東京都新宿で行われた「フェミブリッジ・アクション東京」の集会において、「男は黙れ」「男が産めるの…うんこだけ」という低俗かつ攻撃的なフレーズが連呼された。この集会には社民党党首で参議院議員の福島瑞穂氏をはじめ、立憲民主党の松下玲子氏、共産党の吉良佳子氏といった現職の政治家が参加していた。

本記事では、この発言がなぜ問題であり、政治家が取るべき対応を怠ったのかについて取り上げる。


目次

1. 公然と行われた性差別発言の問題点

今回の「男が産めるのうんこだけ」という発言は、明らかに男性を侮辱する意図を持ったものだ。フェミニズムが本来目指すべきは「ジェンダー平等」であり、性別に基づく差別をなくすことが目的であるはずだ。ところが、今回の発言は、男性の生物学的特性を嘲笑し、蔑む内容となっている。

これは、かつて柳沢伯夫元厚生労働相が「女性は産む機械」と発言した際に激しく批判された事例と本質的に同じ問題を孕んでいる。柳沢発言は、「女性を単なる生殖の道具と見なした」として全国的な批判を浴び、発言撤回と謝罪に追い込まれた。しかし、今回の「男が産めるのうんこだけ」という発言は、それよりも低俗かつ攻撃的であり、差別の意図がより明確である。

ジェンダー平等を掲げる集会において、このような発言が公然と行われたこと自体、フェミニズム運動の理念と矛盾している。もし「女性差別は許されないが、男性差別は許される」という態度を取るのであれば、それは単なる「ミサンドリー(男性嫌悪)」であり、フェミニズムではない。このようなダブルスタンダードは、社会全体のジェンダー問題解決の妨げとなる。


2. 福島瑞穂氏の政治家としての責任

福島瑞穂氏は、社民党の党首であり、国会議員という公的な立場にある。そのため、今回の集会に参加しながら、その場で行われた問題発言に対して何の批判もせず、さらには取材を拒否するという行動を取ったことは、政治家としての責任放棄に他ならない。

過去に柳沢発言を厳しく批判した福島氏が、今回の問題発言には沈黙を貫くのであれば、それは明らかなダブルスタンダードである。女性差別に対しては敏感に反応し、男性差別には目をつぶるという態度は、彼女自身の「ジェンダー平等」という主張を根底から崩すものだ。

また、公人が公的な場での行動についてメディアからの取材を拒否することは、説明責任の放棄である。政治家には、自らの発言や行動に対して説明を行う義務がある。問題発言が行われた場にいた以上、「その場の雰囲気に流されただけ」では済まされない。もし彼女がこの発言を不適切だと考えるのであれば、少なくとも「私はこの発言には賛同しない」という声明を出すべきだった。

しかし、彼女の事務所は産経新聞の取材に対し「その件にはお答えしない」とだけ述べ、一方的に電話を切ったという。これは、国民に対する説明を放棄し、議員としての責任を軽視している態度としか言いようがない。


3. フェミニズム運動への悪影響

このような過激な発言は、フェミニズム運動全体に悪影響を及ぼす。フェミニズムは本来、「女性も男性も平等に扱われる社会」を目指す運動である。しかし、今回のような男性蔑視的な発言が行われ、それが政治家によって容認されるような状況が続けば、フェミニズムそのものへの信頼が揺らぐ。

実際、SNS上では今回の発言に対して女性からも批判の声が上がっている。「男が産めるの…」というフレーズは、単に男性を侮辱するだけでなく、「子供を産めない女性」「産むことを選択しない女性」に対するプレッシャーにもなり得る。これでは、フェミニズム運動の目的から逸脱し、むしろ新たな抑圧を生み出すことになってしまう。

さらに、このような過激な発言が目立つことで、「フェミニズム=男性を攻撃する運動」と誤解されやすくなる。これによって、本来のジェンダー平等を目指す穏健派フェミニストたちの声がかき消され、結果的に社会全体のジェンダー議論の進展を阻害することになる。


4. 結論

今回の集会で行われた「男が産めるのうんこだけ」という発言は、明らかにジェンダー平等の理念に反し、性差別の再生産である。過去に「女性は産む機械」発言を批判した勢力が、男性を侮辱する表現には沈黙するというのは、明確なダブルスタンダードであり、フェミニズム運動全体に悪影響を及ぼす。

さらに、福島瑞穂氏のような公人がこの場に参加しながら、問題発言に対する見解を示さず、取材を拒否するという態度は、政治家としての説明責任の放棄である。政治家が公の場で行動した以上、その責任を取るべきであり、「答えない」という選択肢は許されない。

もし本当にジェンダー平等を目指すのであれば、性別を問わず不適切な発言を批判する一貫した態度が求められる。そうでなければ、フェミニズム運動は単なる「性別間の対立を煽る運動」に成り下がり、本来の目的を果たせなくなるだろう。

今回の問題発言は、単なる一部の活動家の暴走ではなく、公的な場で政治家が関与しながら説明責任を果たさなかったことが重大な問題である。我々市民は、これを冷静に、しかし厳しく批判し、フェミニズムの本来の理念に立ち返るべきではないかと問うべきだ。

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