参考記事:共産党「SNSに強い党」掲げる - Yahoo!ニュース
近年、日本の政治状況において「自由民主主義」という言葉が形骸化していると感じる場面が増えています。特に、自民党がSNS規制を推進しようとする動きや、共産党がSNSを活用して支持拡大を図る姿勢は、民主主義の在り方について考えさせられるテーマです。
この記事では、私たちが議論した内容をもとに、「自由民主主義の本質とは何か」「日本における民主主義の課題」「そして、それを取り戻すために私たち国民がすべきこと」について掘り下げます。
1. 自由民主主義を掲げる政党の矛盾
自民党は「自由民主主義」を掲げながら、SNS規制を進めようとしています。これには表向きの理由として「誹謗中傷やフェイクニュースの対策」がありますが、実際には都合の悪い情報をコントロールしたいという意図が透けて見えます。
一方で、日本共産党は「SNSを通じて若年層に訴えかける」といった自由民主的な行動を取っています。皮肉なことに、共産党が現時点で自由民主主義的に見える一方で、自民党がむしろ共産主義的な統制の姿勢を示しているのです。
しかし、もし日本共産党が大きな権力を握れば、自民党と同じように規制に向かう可能性も否定できません。結局のところ、どの政党であっても権力を握れば抑圧的になるリスクがあるのです。
2. 民主主義の本質
民主主義の本質は、どこかの政党や政府が提供するものではなく、一人ひとりの国民の自立した自由意思によって成り立つものです。この考えを象徴するエピソードとして、戦後日本での民主主義再建期に、多くの市民が自発的に政治集会や議論の場を作り、憲法の理解を深めた動きが挙げられます。また、最近では、SNSを活用して市民が草の根的に政策を提案し、実際に地方議会で採用される例も見られています。これらの事例は、民主主義がまさに一人ひとりの行動から生まれることを示しています。
- 自由:意見を発信し、他者の意見を受け入れる努力を通じて実現します。
- 民主:選挙や議論を通じて権力をコントロールする仕組みを維持することで成立します。
政党が掲げるスローガンや政策だけに依存するのではなく、国民一人ひとりが「民主主義の担い手」であるという意識を持つことが重要です。
3. 現代日本の民主主義の課題
(1) 権力の集中と依存体質
長期政権のもとで、権力が一箇所に集中する状況が続いています。国民の多くが「政治は誰かに任せておけばいい」という姿勢を取っているため、抑圧的な政策が進んでも気づかない、あるいは受け入れてしまう傾向があります。
(2) 多様性の喪失
SNS規制のような動きは、表現の自由や多様な意見の存在を脅かします民主主義の活力は多様な意見の対立や議論によって生まれるものであり、それを制限することは民主主義そのものを損なう行為です。
(3) 監視不足
政党や政府が抑圧的になるのを防ぐには、国民が日々の行動で権力を監視することが必要です。しかし、日本では「政治に無関心な層」が増え、監視機能が弱まっているのが現状です。
4. 私たちにできること
☑ 権力を鵜呑みにしない
政党や政府が掲げるスローガンや政策を精査し、批判的に考える姿勢を持ちましょう。「自由民主」を掲げる政党が本当にその価値を体現しているかを見極めることが重要です。
☑ 多様な声を守る
SNSなどを通じて、表現の自由や多様な意見が失われないよう、規制の動きに敏感である必要があります。また、異なる意見にも耳を傾ける姿勢を持つことが大切です。
☑ 政治参加の意識を高める
選挙はもちろん、日常的に政治や社会問題に関心を持ち、発言や行動を通じて社会に影響を与える努力をしましょう。具体的には、SNSを活用して意見を発信したり、地域の議会や公共のイベントに参加して直接声を届けることが有効です。また、署名活動やオンライン請願を通じて政策に影響を与える方法もあります。さらに、信頼できる情報源をもとに政治に関する知識を深め、友人や家族と議論することで、社会の中で意識を共有することも重要です。
☑ 権力の分散を支持する
政権交代や多党制を促進するための仕組み(選挙制度改革など)を求め、一党独裁的な状況を打破することが必要です。
結論:自由民主は国民が為すもの
「自由民主主義」は、決して政党が提供するものではありません。一人ひとりの国民が自立し、自由意思を持って行動することで初めて実現します。
どの政党が政権を握っても、権力の濫用を許さない仕組みを維持し、常に権力を監視する責任が私たちにはあります。
民主主義は、日々の選択や行動の積み重ねの中で育まれるものです。自由民主を掲げながらもその価値を損なう動きがある今だからこそ、私たち一人ひとりがその本質を問い直し、行動に移す時が来ています。